つきいち新聞

The Tsuki-ichi Shimbun

第3号 D.I.Y.の友人

シェアハウス暮らしも長くなった。2か月半ものあいだここ東京・板橋に居座っていることになる。

 

ひとことで言うと、シェアハウスは楽しい。

 

理由の一つが、価値観の異なるひとと朝から晩まで同じ時を過ごせることだ。

 

沖縄出身の男が1か月ほど前に入居してきた。

 

経済学部の4年生だが、ITの知識に精通していて、その知識の深さと広さに最初驚いた。

 

また、彼は「D.I.Y.精神」をもっている。

 

二段ベッドにフックを掛けて、棚を作ったり、テーブルや冷蔵庫の配置を変えて、家の中の動線を最適化したり。

 

とにかく動き回っている。目つきは大工そのもの。眼光炯々としている。

 

私はすっかり、このD.I.Y.精神を失っていたことに気づいた。

 

D.I.Y.=Do It Yourself 

 

自分の身のまわりのことは自分でやる。一見当たり前のようだが、現代日本においては驚くほど実践されていない。

 

食事は、すき家などのフランチャイズあるいはコンビニ弁当で済ませる。なにか日用品が足りなければAmazonでポチる。

 

自分たちは生活のすべてを「代金を支払いその対価としてサービスを得る主体」として演じきってしまっている。いわゆる経済主体としてしか存在し得なくなっている。

 

石田徹也の作品。

 

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わたしたちは、この絵さながら、車がガソリンスタンドで燃料を補給するように、牛丼を流し込み、おにぎりを流し込み、100円コーヒーで生きている。

 

工夫・改善・アレンジ・仮定・推測…。

 

狩猟採集民だった私たちは、過去の何十万年D.I.Y.で生きてきた。創造する営みは脈々と続いてきていた。ほんの少し前までは。

 

反対にガソリンスタンド・システムは構築されてからまだ何十年か、である。

 

沖縄の男から、たくさんのことを学んだ。